なるほど！深層心理で豆知識 ／ vol.31

「相手の心が読めたら、もっと上手く付き合えるのに……」と思うことはありませんか？　実は、何気ないしぐさや、思わず口から出た言葉には、人のホンネが表れているのです。今回は、相手の眠っている姿から、本人の深層に分け入ります。言葉や態度では気づきにくいことも、この方法ならズバリわかるかもしれませんよ！

　何か気がかりなことがあると、なかなか眠りにつけないことがありますよね。そんなときは、布団の中で仰向けから横向きになり、体を丸めてみたり、うつ伏せで寝てみたりと、いろいろと姿勢を変えてみるものです。体の向きを変えることで、自分にとって安心が得られる姿勢を探そうとするからです。

　では、人は、どんな姿勢で眠るときが、最も心地良いと感じるのでしょうか？　アメリカの精神科医、サミュエル・ダンケル博士によれば、眠りの姿勢と本人の性格・心理状態は大きく関係していて、睡眠時の基本姿勢は6つあるそうです。

　その姿勢は、１…仰向けで大の字になって眠る「王様型」、2…横向きで、胎児のように体を丸め、膝とアゴを近づけて眠る「胎児型」、3…横向きでやや体を曲げて眠る「半胎児型」、４…片方の顔を枕に押し付けて眠る「うつ伏型」、5…手首・足首をクロスさせて眠る「囚人型」、その6…布団に膝をついて腰を浮かして眠る「スフィンクス型」の6パターンです。

  サミュエルの性格分析によれば、「王様型」は自信家でオープンな性格の持ち主、「胎児型」は、自分の殻に閉じこもりやすく、依存心の強いタイプ。また、不安な気持ちが強くなったときもこの姿勢で眠ることが増えるそうです。そして、「半胎児型」はストレスを適度に発散できる安定した性格、「うつ伏せ型」は、周囲に気を使いながらも、自分の思い通りに物事を進めていくタイプです。

　一方、本人の性格というよりは、心に不安や不満を抱えているときに見られるのが「囚人型」で、この姿勢で眠っているときは、仕事や家庭などに何か悩みを抱えているケースがあるとのことです。そして「スフィンクス型」は、不眠症の人に多い眠り方だと言います。

　このように、多くの人が、眠っているときの“癖”とも言うべき、眠りの姿勢を持っているので、寝姿を観察してみると、本人の真の性格や心の中が見えてくるかもしれません。ただし、通常は「王様型」や「半胎児型」などの安定した眠り方をする人が、「胎児型」「囚人型」の姿勢で眠るようになったときは、何からのトラブルを抱えている可能性があると考えられます。

　もしも、あなたの家族やパートナーに、ふだんと違う変化が見られたら、日常の中で様子を見つつ、ねぎらいの言葉をかけてあげてはいかがでしょうか。

（文／花梨）