なるほど！深層心理で豆知識 ／ vol.20

「相手の心が読めたら、もっと上手く付き合えるのに……」と思うことはありませんか？　実は、何気ないしぐさや、思わず口から出た言葉には、人のホンネが表れているのです。今回は“言葉づかい”から、その人の深層に分け入ります。気になる相手をチェックして、良好な人間関係を築いていきましょう！

　誰でも、親しい友人と一緒にいるときは、特別気を使うこともなく、リラックスモードで話すことができますよね。反対に、さほど親しくない相手や、職場の先輩や上司など、気を使う必要がある相手と話す場合は、どこか緊張した言葉づかいになるものです。

　しかし、相手との付き合いが長くになるにつれて、言葉づかいや会話の内容にも変化が現れてきます。例えば、同じ“ですます調“の言葉であっても、「〜ですよねぇ」と親近感がわくような声のトーンで話すようになったり、相手のプライベートについても尋ねる機会が増えたりするでしょう。

　ところが、どんなに長い付き合いになっても、出会いの頃と変わらない、丁寧な言葉づかいをする人もいるのではないでしょうか。

　その相手が自分の後輩や部下なら、「非礼があってはいけない」という思いから、馴れ馴れしい言葉づかいにならないよう気を配っているのだと解釈できます。でも、同僚や利害関係のない相手が、いつまでも丁寧な言葉を使って話すようなら、「あなたとは距離をおきたい」という意思表示でしょう。

　相手はあなたに好意を持っていないので、どんなに親しげに話しかけても調子を合わせることがないのです。この場合は、相性が悪いと思ってあきらめたほうが賢明かもしれません。ただ、あなた以外の人にも同じような言葉づかいが見られるなら、対人恐怖症の可能性が。その場合、辛抱強く親しげに話しかけていくことで、徐々に打ち解けていくこともあるでしょう。

　一方、明らかにあなたに対してのみ慇懃無礼と取れる話し方をするなら、嫉妬心があるのかも。あなたの有能さや人気を、「面白くない」と感じているので、言葉そのものは丁寧でも、どこか棘があったり、嫌味とも取れる物言いをしているはずです。でも、そこで挑発に乗って怒っては相手の思うツボ。「そう、そこが反省点なんだよね」などと相手に調子を合わせたり、うまく受け流してはいかがでしょうか。

　周囲は二人の間に流れる空気を敏感に感じ取っていますから、あなたが寛大に対応すれば、ますます尊敬を集めることになります。そのうち、相手も不毛な抵抗をしていると気づくことでしょう。

（文／花梨）