暑かったこの夏、知らぬ間に体には色々な影響が出ているかもしれません。その一つに抜け毛があります。頭髪の本数は、個人差はありますが、平均すると約10万本。 健康な人でも毎日50~70本の抜け毛があり、それが秋には3倍以上になり、1日200~300本の抜け毛があると言われています。
髪の成長サイクルは、気温が高くなる4月頃から速くなり、7~8月にピークを迎え、9月になると成長速度が落ちてきます。それが抜け毛を実感しやすくなる理由です。抜け毛が増える大きな理由は、人にも動物の毛の生え替わり現象の遺伝子が残っているため。 そして、夏バテや、偏った食生活による栄養不足、疲れ、ストレスといった生活習慣が、肌と同じように、頭皮にも負担となり、抜け毛という症状で髪に現れてきます。加齢による白髪も髪の生え変わるこの時期に出やすいようです。
さらに、髪は摩擦、熱、静電気、紫外線などによってもダメージを受けてしまいます。特に髪は肌よりも多く紫外線を浴びるといわれています。紫外線は、UVと表記され、一般的にUVと呼ばれているのは、UV-A波とUV-B波です。UV-B波は、UV-A波よりも波長が短く、日焼けの原因となります。UV-A波は波長が長いため、UV-B波よりも多く地上に到達します。そして、肌の奥に入り込み、細胞にまで影響を与えます。
紫外線による髪のダメージは、髪の内部の水分も保護するキューティクルが傷つき、髪のパサつきや枝毛、切れ毛になるといった症状や、紫外線が髪の内部にあるメラニン色素を分解してしまい、髪が茶色く焼けた色になる症状などです。そのため、紫外線の多い時期などは、UVカットの帽子や日傘などで紫外線から髪と頭皮を守るほか、頭皮の保湿や栄養補給などの対策が必要になります。
そして、睡眠をよくとり、食事も、牛肉、魚介類、鶏肉、牛乳、チーズ、レバー、豆類、卵、緑黄色野菜、ごまなど、タンパク質、ビタミンA、B6、E、ミネラルを意識したバランスの良い食事を心がける必要があります。髪を構成するたんぱく質は、様々なアミノ酸から合成されており、必須アミノ酸は体内で合成することができないので食事から摂取しましょう。
太りたくないからといって食事を必要以上に減らしたり、偏った食事を続けますと、髪の毛にも影響が。
秋は育毛剤が1番売れる時期でもあるそう。若くたってご用心。