笹の葉には殺菌作用、抗菌、防腐作用がありますので、ちまき、笹団子、押し寿司などの保存食や食材を包むのによく使われています。
また、鉄やカリウム・マグネシウムなどのミネラルや、食物繊維のリグニン、ビタミンB、C、クロロフィリン、葉緑素など栄養素も多く含まれており、疲労回復、免疫力の向上、悪玉コレステロールの減少、防臭などの効果もあります。
昔から、漢方薬の原料としてクマ笹を乾燥させたものも使われてきましたし、クマ笹の煮出したものを入浴剤として使うと、殺菌作用により、あせもや吹き出物、切り傷などの肌トラブルに効果が期待できます。
クマ笹の名前の由来は、冬になると葉の外側 に白いくま取りができるのでクマ笹と呼ばれるようになったという説や、冬眠前の熊がよく食べるのでクマ笹になったという説もあります。
厳しい冬でも枯れない笹を主食にしているパンダ、補食にしている熊、ゾウ、放牧されている牛、馬など、笹を食料とする動物は、本能的に血液浄化作用や解毒作用があることを知っているのです。そうして、自然界を生きぬいてきたのでしょう。
そろそろ帰省シーズン、飲んで語らうのもいいけれど、近くに山や川があるなら、せっかくですから散策してみてはいかがでしょうか?
蒸されたような森の茂み、葉っぱや土の香り、蝉の鳴き声や虫の羽音、河原の石ころ、水のしぶき、照りつける太陽、にじむ汗・・・、懐かしく優しい音や香りは、無邪気だった頃の記憶を呼び戻してくれるかもしれません。